理学と工学を融合し、希望に満ちた未来を創造する。

理工学部は、建学時から理学と工学の融合をテーマとしてきました。地球上の生き物や環境と共生し、新たな希望に満ちた未来を創造していくには、双方の領域で自在に思考できる「知」が必要不可欠です。理学で原理を学び、工学で応用技術を学び、「知」のハーモニーの中から次の世界を生み出す「人」が育っています。本学部は、現在12コースにおいて21世紀の高度科学技術時代に活躍できる人材の育成と、知的創造を目指して教育研究を行っています。理学と工学の学科が同一学部にあるという特色を最大限に発揮し、科学と技術の融合による基礎科学とハイテクノロジーの推進を旗印に、ユニークな教育と研究に意欲的に取り組んでおり、まさに時代の要請に応えることのできる体制といえるでしょう。

教育目標

【教育目的と入学後の学習に必要な能力や適性等】
理工学部は、幅広い教養と理工学基礎力を土台として、多面的視点を持って社会の広い分野で活躍できる科学・技術の専門的素養を持つ人材を育成することを目的とします。これを実現するために1学科12コースの教育体制を取り、1年次は共通の講義で基礎学力を整え、2年次のコース配属によりそれぞれの希望する専門に分かれて教育を受けます。

在学生インタビュー

写真:元 沙蓉子

知識を実験で生かすのが楽しい!
大学院で研究をより深めます。

高校も理数科だったので理工学部へ進学を希望し、電気回路・電子回路・情報通信などの分野も学べることから電気電子工学科を選択しました。地元の福岡に近く、帰省しやすいのも選んだ理由の一つです。当学科の基礎ともいえる電気回路の授業では、それまで学んだ基礎知識を、2年生から学生実験で生かしていきます。3年次後期からは1つのテーマを半年かけて基本的に学生だけで実験を進めるのですが、得た知識がしっかりと身に付いていると実感できる内容です。また、長期休みの度に趣味の旅行を一緒に楽しむなど、友人との出会いも本学での宝です。今後は大学院へ進学し、今行っているダイオードについてより深く研究していくつもりです。

電気電子工学科
髙田 栞 福岡県 八幡高等学校出身

写真:髙田 栞

インタビュー動画も
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「やりたいこと」が必ず見つかる多彩な12コース

さがつくポイント

専門性の高い12のコースで
「やりたいこと」が
必ず見つかる

011年次にさまざまな入門科目を学び
自分の「やりたいこと」に
向き合える

1年次には、理工教育の要である数学、物理、化学、生物、データサイエンスなどを学び、基礎力を強化。さらに、12の専門コースの教育研究内容に少しずつ触れることで、1年を通して「自分が何をやりたいのか」考える時間を持つことができます。自分自身の希望とじっくりと向き合い、2年次のコース選択に臨めるのが佐賀大学理工学部の特徴のひとつです。

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02他コースの人と協力して
課題を解決するサブフィールドPBL

2年次には、他コースの学生とグループを組んで行うサブフィールドPBLを実施。所属コースの分野以外のサブフィールド(理学、情報技術、物質生命化学、機械工学、電気電子工学、都市工学分野)を選んで講義を受け、その後グループを作って、その分野での最新トピックや地域に根差した課題などに取り組みます。グループのメンバーが協力し合って計画・立案・実施のステップを踏むことで、問題解決能力を育てます。

[サブフィールドPBLの主な流れ]

  1. 自分の専門分野以外にも触れ、
    広い視野での知識を深める。

    専門外の分野であるサブフィールド(理学、情報技術、物質生命化学、機械工学、電気電子工学、都市工学分野)についての講義を受け、複合的な視点から物事を考える姿勢を養います。また、自分の専門分野との関連についても理解を深めます。

  2. 少人数グループで取り組み、
    課題を解決する力を育てる。

    講義後に、コースが混在した5名程度の少人数グループを作って周辺分野のサブフィールドを選び、課題に取り組むPBL演習を実施します。グループで計画・立案・実施し、問題解決に向けて取り組みます。

  3. 導いた結果をプレゼンして
    分析・説明する力を養う。

    演習終了後には発表会を実施。グループのプレゼンテーションに対して学生同士でディスカッションを行い、教員のアドバイスを受けながら最終的な結論を導いていきます。講義と演習、プレゼンテーションを通して、結論を導き出す能力を高めます。

03理工学部で行われているさまざまな研究テーマ

12の多彩なコースを持つ理工学部では、それぞれのコースによって研究内容も多種多様。どのような内容があるのかをしっかり事前に確認して、自分が一番興味を持てる内容を選ぶことができるのも魅力のひとつです。理工学部の教授たちが現在取り組んでいる研究テーマの一部を紹介します。

素粒子を探究し
宇宙の起源を解き明かす

理工学部 理工学科
物理学部門
船久保 公一 教授

私の研究分野は素粒子論的宇宙論です。素粒子物理学は物質の究極の姿とそれを支配する法則を探求する学問で、日本はこの分野のノーベル賞受賞者を輩出してきました。また、ここ10年来の観測技術の進展により、宇宙の中に原子核や電子といった既知の物質のほかに、未知の形態のエネルギーや未知の物質がどれほど存在しているかがわかってきました。私は素粒子論をベースに、宇宙の物質の起源を解き明かそうとする研究に取り組んでいます。

カメラとAIで力加減を
判断する「スマートハンド」

理工学部 理工学科
情報部門
福田 修 教授

事故や病気で腕を失った人にとって、「義手」は重要な存在です。しかし、現在の義手は力加減がうまくいかないなどの課題があります。そこで、義手に「頭脳」を持たせる「スマートハンド」の研究を始めました。カメラ映像をAIにディープラーニングさせる「物体認識」の技術が急速に進歩しており、今後IoT技術で義手とAIとをつなげば、やがて本物の手と同じくらい的確に動かせる義手が実現するでしょう。

エネルギーを効率化できる
ダイヤモンド半導体の研究

理工学部 理工学科
電気電子工学部門
嘉数 誠 教授

地球環境にやさしい社会にするために、新幹線や電気自動車やエアコンなどの機器で貴重なエネルギーを効率よく使っていくことがますます求められています。現在は、そこでシリコン半導体が広く用いられていますが、ダイヤモンド半導体に代えることができれば、エネルギー効率が格段に向上することがわかっています。佐賀大学では、5年、10年先の実用化を目指して、世界最先端のダイヤモンド半導体の研究をしています。

建築×まちづくりデザインで
喜ばれる「まち」をつくる

理工学部 理工学科
都市工学部門
三島 伸雄 教授

「建築デザイン学」では、新しい建物を造ったり街並みの一部を変えることで「まちを元気にする」手法を研究しています。観光地再生の成功例として、佐賀県鹿島市の「肥前浜宿」があります。古い酒蔵を生かしてイベント会場にするなど酒蔵を中心としたまちづくりを推進し、多くの観光客が訪れるようになりました。まちのよさや住民のニーズなどを総合的に判断しながら、まちづくりを行っていく研究です。

04企業との共同研究に携わり
自分の研究が社会に出る感動を

理工学部では、さまざまな分野の教員が関連企業との共同研究を行っています。学生自身が在学中から共同研究に携わったり、自分のアイデアをカタチするなどの取り組みを行うこともあります。共同研究やインターンシップなど社会とつながる教育を積極的に行い、産業界で活躍できる科学者や技術者を育てます。

株式会社中山鉄工所

株式会社中山鉄工所は、ロボット開発を目的とした「佐賀大deラボ」を2019年8月に設置。現在は主に自立型ロボットの開発を行っており、その他3Dプリンターや金属加工を行うCNCフライス盤といったさまざまな機器も気軽に触れることができます。アイデアをカタチにするものづくりで地域貢献に役立てていくことを目指しています。

再生エネルギー研究

佐賀大学と佐賀県が連携し、共創プラットフォーム「CIREn(セイレン)」を設立。人材や知的資源を集約して産官学による研究開発を行い、県や企業と協力しながら再生可能エネルギーの技術開発、市場開拓を進めています。産学官のワンストップソリューションで、佐賀をエネルギー先進県として盛り上げていきます。

施設紹介

生命化学実験室

生命化学実験室

生命化学コースと応用化学コースの2年次や3年次が、各コースの専門内容を理解するために実験を行う施設です。

「いぶき」データ地上検証用
レーザレーダ観測施設

「いぶき」データ地上検証用
レーザレーダ観測施設

JAXAや国立環境研究所と共同運用している施設。紫外~近赤外の光を成層圏下部まで照射して、上空の黄砂やPM2.5等のエアロゾルやオゾンの濃度を観測します。

講義室

講義室

理工学部講義棟にある学部開講授業を行う講義室です。講義棟にはこのほかに、大小合わせて12講義室があり、自習室やリフレッシュルームも備えています。

製図室

製図室 (都市工学デザインファクトリー)

建築環境デザインコースの「建築都市デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」「建築環境デザインユニット演習」は、学生一人につき一台ずつの机が用意された製図室で行われます。

OB・OGインタビュー

谷 智世さん

九州電力株式会社 勤務
谷 智世さん
理工学部 電気電子工学科
2011年3月卒業

[業務内容]
九州地方7県に送配電事業を行う電力会社。快適で環境にやさしい未来を目指し、再生可能エネルギー研究などにも取り組んでいる。

電気電子の専攻を生かせる仕事に就き
やりがいを感じる毎日です。

学部では強電と弱電の両方を学んでおり、就職先は「電気電子の専攻を生かせる仕事に就きたい」と思っていました。そんな時、在学中に九州電力の天山発電所(揚水発電)を見学する機会があり、「電力の供給」という分野に興味を持つようになり、九州電力に就職しました。現在は九州電力の電力輸送部門に所属し、九州エリアの電力の需要と供給のバランスを調整する中央給電司令所で、監視システムの改造・改修などの設計業務を行っています。九州エリア全域をカバーするので責任は重大ですし、主任への昇級試験を受けたり、電気主任技術者第2種取得を目指して勉強することも多いですが、その分やりがいや達成感もあり、暮らしに欠かせない電力の仕事に関われていることに誇りも感じています。これからも、電力という重要な役割を通して快適な暮らしの役に立ちながら、自分自身のことでも公私共に充実させていきたいと思っています。