受講生の声

在学生の声

研究への思いは、当時も今もまっすぐ。
プログラムの一つひとつが、いい経験になりました。

カテゴリー
科学へのとびら
佐賀大学大学院先進健康科学研究科生体医工学コース
德丸 七生さん

大学の先生の指導ってどんな感じ?
新たな出会いを楽しみに参加。

私たちはとびらプロジェクトの第1期生ですが、高校で在籍していた理数科クラスの全員で参加し、その時に初めて、とびらプロジェクトを知りました。高校の授業でも課題研究に取り組んでいましたが、大学の先生から指導を受けられること・他校の学生と交流が持てることに興味をひかれ、参加するのが楽しみでした。実際、大学の先生の指導は高校の指導とは視点が違い、研究を続けていく上でいい刺激になりました。
また、プログラムの中に参加者同士で意見交換をする機会があり、メンバー全員が違う高校で初対面という状況がありました。最初は少し不安でしたが、初対面だからこそ馴れ合いにならず、テーマに対して率直な意見交換ができたと思います。
私の場合は、中学・高校と離れてしまった小学校の同級生と再会できたのも、うれしかった出来事の一つです。

独自のプログラムにチャレンジ。
苦戦しましたが、なんとかカタチになりました。

段階的にいろいろな活動に取り組みましたが、中でも特に印象に残っているのが、高校3年生で行った英語での研究発表です。自分たちが取り組んだ研究を英語でポスターにまとめるのですが、英訳するとどうしても文章が長くなり、所定の文章量に収めるのにとても時間がかかりました。研究班のメンバーと、どの文章をどう削れるのか、これで意味は伝わるのかと試行錯誤しながら何度も書き換えて仕上げました。
英語で書かれている研究論文は多いですが、私たちが通常習う英語とは異なります。その英語に早く慣れるためにも、高校生のうちに触れられてよかったと思います。

※カーン研究室にて

とびらプロジェクトを通して「研究する姿勢」をいち早く学びました。

とびらプロジェクトに参加する中で、目的意識をしっかり持つようになったと思います。研究の目的やゴールを十分に理解し、意識する大切さを学びました。この目的意識は、プロジェクト修了後も進路選択や現在の研究でも活かされています。大学院進学を決める時も、開発職に就くという目的意識をもって進学できました。
また、研究活動は決して簡単に答えが出るものではないこと、つまずきや失敗も多いがそれだけ達成感があることを、とびらプロジェクトで一足早く体験できたのも良かったと思います。経験として「研究って一筋縄じゃいかないな」と感じられたのは非常に大きく、研究室に入っても卒論の時期だけ頑張るのではなく、筋道を立ててコツコツと研究を進められました。

将来は医療機器メーカーに就職し治療につながる検査機器の開発に携わりたい。

現在は大学院に進学し、膝関節の新たな検査方法に関する研究を進めています。アコースティック・エミッション波と呼ばれる超音波の一種を利用し、わざわざ病院に行かなくても持ち運びができる装置で検査ができないかと考えています。この研究を通して、波の解析や機械学習の適用など、使った経験のない技術に触れることができました。さらに、これまでのやり方に捕らわれず、新しい視点で物事を分析する能力も身についたと感じています。
私は、幼い頃からモノづくりや医療機器の開発に興味がありました。その思いは今も変わらず、大学院修了後は医療機器メーカーへの就職を目指しています。大学の夏休みには、医療機器メーカーのインターンシップにも参加し、ますます興味がわいてきました。医療機器の中でも特に、検査機器の開発に携わりたいです。自分の病気にまだ気づいていない人にも検査の機会を増やし、適切な治療につなげていく手助けをしたいと考えています。

勉強や部活動と高校生活は忙しいですが、とびらプロジェクトでの体験は他に代えがたく、同年代の学生と比べて大きなアドバンテージになると実感しました。進路に迷っている人も決定している人も、とびらプロジェクトが将来を見つめる大きなきっかけになると思います。